知人に贈ったり、報道されたりしたことで、新しい自分を表現できたような気持になりました。
自主制作本をつくろうと思ったきっかけや、想いを教えてください。
動物の慰霊碑を調べている仲間から「調査の成果を本にまとめたら」と勧められました。その時点ではわずかな知見しかなかったのですが、現地調査だけでなく図書館通いをはじめました。本という形に残された資料から多くの情報を探し出せました。それでますます「出版にこぎつけたい」と思いました。
しおまち書房にご依頼いただいた理由はきっかけは何ですか?
本の内容が広島の事柄なので、広島の出版社のWEBでいろいろ検討していました。「しおまち書房」さんのWEBをみると出版に対する思いが熱いので、相談してみることにしました。ISBNの登録もしっかりこなしてくれるとわかったのもよかったです。
実際にできあがった本を見て、どう感じましたか?
作成途中や終盤で表紙のデザインなどの相談があり、要望を伝えると私のイメージをうまく表現していただきよい本に仕上がったと思います。実は元原稿はほとんどワードで作成しており、そのまま印刷してもよいかと思っていました。実際の工程ではプロ用のソフトでフォントなどを調整してもらったり、数の多い画像も印刷に適したものにしていただいたりしたようで、きちんとした出版物になったと感じています。
本を自費出版したことで、変わったことや効果などはありましたか?
広島県内の動物のお墓について記載した本で、まったく違った角度の広島を知ることができます。人と動物の関係について広島に限らないお話としても読むことができます。ということで中国新聞社などにも紹介していただいたので、本を出したんですねとよく声をかけられます。知人に贈ると、こんな分野にも興味があったんだねと言われ、新しい自分を表現できたような気持になりました。
しおまち書房のリトルプレス制作は、どんな方におすすめしますか?
本を作成したいが、出版社のドアを押すには勇気がないという方。
著者:大丸秀士
発行年:2017年
本の種類:一般販売を行うリトルプレス
ページ数:152ページ
サイズ:A4判
価格:1,500円+税
コツコツと調査されてきた動物の慰霊碑。まず驚いたのが「こんなにあるのか」という驚きと、動物と人間がともに生きてきたという証がこれらの石碑として残っているという事実の重さでした。内容的にはしっかりとしたものなので、あとは、それをいかに表紙や誌面等で表現するかというデザイン面には時間を割きました。また、この本は読むだけでも面白いのですが、膨大な資料集的な側面もあるため、内容の校正には留意して制作しました。私自身もいくつかの石碑を訪ねてみたりして、とても有意義な経験となりました。
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