些細なことも相談に乗ってもらえる、地元ゆえの安心感と信頼感。
自主制作本をつくろうと思ったきっかけや、想いを教えてください。
8年前にも本をつくったことがありますが、今回、本の中で使っている作品を掲載しているインタグラムアカウントのフォロワーが1700に達し、「生きた証としてかたちに残るものを生み出したい」という想いと、「この世に生まれて30年の区切りの歳に、ひとつひとつの作品(子どもたち)を“集大成(ひとつ)”にしたい」という想いが強くなり、「もう一度本をつくろう!」と決意しました。
しおまち書房にご依頼いただいた理由はきっかけは何ですか?
「広島 自費出版」で検索し、たまたまヒットしたのがしおまち書房さんでした。
ひとことで言うと、「しおまち」というネーミングとそのコンセプトに惹かれたのがいちばんの理由ですが、それだけではなく、地元に根付き、「作者(ひと)」に寄り添って本づくりをしているということが、サイト掲載の説明から読み取ることができたからです。
なぜそこにこだわったかというと、しおまち書房さんと出逢う前、全国流通ができるとうたっている大手企業に問い合わせをしやりとりを重ねていく中で、(あくまで個人的な意見ですが)、じぶんの想いやきもち、大切にしたい表現などを「聞いてもらえている」という感覚を得ることができずにいることにもどかしさを感じた経験があったこと、また、編集等を安心、信頼してお任せするには、「直接顔を見て話がしたい」という気持ちがあったこともここに決めた大きな理由です。
しおまち書房さんとコンタクトをとり、実際に直接お会いしてからは、どんな些細なことにでも相談に乗ってくださり、熱心にアドバイスをいただけることで、安心感と信頼感を充分に与えていただけたので、「ここ(しおまち書房さん)にしよう」と決めました。
実際にできあがった本を見て、どう感じましたか?
想いがかたちになったなぁとしみじみ感じました。また、質感、サイズ感、こだわった表現方法すべて満足できるものでした。
本を自費出版したことで、変わったことや効果などはありましたか?
エディオン蔦屋家電さんで本を販売していただけていることももちろんですが、発行から4か月後に自身で活動を続けている個展(泰個展)をエディオン蔦屋家電さんにて開催することができました。久保様のご人脈の強さ、お力添えに感謝いたします。
しおまち書房のリトルプレス制作は、どんな方におすすめしますか?
初めて本をつくられる方、繊細な表現をしたい方、編集者目線のアドバイスからより発想を展開させたい方におすすめします。
著者:yasco
発行年:2017年
本の種類:一般販売を行うリトルプレス
ページ数:128ページ
サイズ:177×177mm
価格:1300円+税
独自の世界観を確立され、すでに一定のファンをお持ちの方の作品集ということで、編集者としてはできるだけ黒子となり、著者の想いがわかりやすい形で本として構成されることを最優先にページを紡いでいきました。元々はインスタグラムに投稿されていた作品ですが、印刷解像度の面でそのままでは使えないものもあり、下の写真や筆文字のデータを合成してできるだけ忠実に元の作品を再現し、印刷の色にも留意して制作しています。単発の作品がまとまって本とする時にありがちな、密度がありすぎる「重さ」を感じさせることのないよう、使用するフォントや余白の取り方をくふうしました。
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