「人生という手話を教えてください」
しおまち書房で編集・販売する書籍「人生という手話を教えてください」(徳安利之著)をご紹介します。
編集者より
静かな世界から見える、気づかなかった視点。
この書籍は、著者の徳安利之さんが、
これまでに書き溜めて来られた、
小説や童話、随想・エッセイを一冊の本にまとめた作品集です。
徳安さんは、小学生の時に交通事故などが原因で失聴者となられた方です。
入院時代に覚えた読書の楽しみから、
仕事をしながら少しずつ作品を書き溜めて来られました。
小説を読んで気づかされるのは「音のない世界」の存在です。
光だけで来訪者を知り、手話で会話する、犬たちも飼い主にそっと触れる。
それは、私たちのすぐ隣にあるはずの光景なのに
気づかずに見過ごしていたような気分になりました。
そして、その世界で過ごす人や動物たちは
少しずつ、お互いを思いやり、気遣いながら
そして、自由に自分自身を活かして生きています。
その小気味よさに、心惹かれました。
前半には、そういった4篇の小説と、童話が1篇、収録されています。
後半は、これまでご本人が新聞等に投稿されてきた随想や
エッセイがまとめてあります。
そして、書籍の最後を飾るエッセイ『少年とろう者』は、
この本のタイトルの元にもなりました。
フェリーの旅を楽しむ、還暦間際の4人のろう者。
同じツアーに参加した、小学生の男の子は健常者。
ともに行動するにつれ、お互いが打ち解け、
そしてはじまった、即席の手話教室。
「『人生』という手話を教えてください」
少年の一言がきっかけとなって、感動的なラストシーンを迎えます。
このエッセイは、「未来を築く子育てプロジェクト」の
第五回エッセイ・コンクールの優秀賞を受賞した作品です。
「一期一会」の素晴らしさが、心に残るエッセイです。
表紙や扉などに使われているイラストは、
著者のお母さんが遺された作品を使用させていただきました。
この本を創る過程は、
ぼくにとっても、かけがえのない経験となりました。
これもまさに「一期一会」だと感じています。
人それぞれの視点に寄り添える、自分でありたい。
そう、感じさせる一冊ができあがりました。
編集者 久保浩志
著者プロフィール
徳安利之
1952年生まれ。広島市在住。
少年時代に交通事故に遭い、その後失聴し聴力を失う。
広島ろう学校高等部を経て県立国泰寺高校通信制課程で学び直し、同校を卒業。
その後広島歯科技術専門学校を卒業し歯科技工士となる。
歯科医院勤務を経て歯科技工所を自営。
歯科技工のハードな業務形態に、体力に限界を感じ、
四十代半ばに医療器具製造販売会社に異業種へ転職。
2021年、逝去。
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2018年12月発行
著者/徳安利之
イラスト/徳安キヨミ
編集・ディレクション/久保浩志(しおまち書房)
DTP・デザイン/石橋由香(Designぽんでぴえーる)
制作・発行/しおまち書房
148×210mm
全120ページ カラー+モノクロ
ISBN978-4-906985-19-7
定価/1,500円(税別)※税込定価1,650円
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