外科医の余生～羊年の矜持と憂鬱～

「外科医の余生～羊年の矜持と憂鬱～」

愛情とユーモアを込めて綴る人生・医療・故郷への想い
文章の力に引き込まれる、愛情豊かな随筆集

しおまち書房で編集・販売する、短編小説集

「外科医の余生～羊年の矜持と憂鬱～」（福田康彦著）をご紹介します。

編集者より

メリィホスピタル院長の初の随筆集
医学知識を絡めつつ、クスリと笑える日常を描きます
20年を超える随筆作品46篇を収録

外科医として、様々な医療施設にて広島の医療に携わってきた福田さんは、その一方で広島ペンクラブ会員として、数々の執筆を続けて来られています。これまで医療に関する著作は共著としていくつか出版されていますが、今回は初めての随筆集という形で、書き溜めて来られた作品をまとめています。

穏やかな語り口で始まる文章がほとんどですが、そこにはこっそりとユーモアが隠されており、時にクスリとさせられながら、時には今の社会が失ってしまったものに想いを馳せながら、文章の巧みさを味わうことができる随筆集です。前半「外科医の余生」の章はそういった愛情とユーモアに満ちた随筆が集められています。後半「院長室から」の章では、現在の医療に関する提言を記載しています。

また、建築家の高橋幸子氏による挿絵は、著者が未年ばかりの家系に生まれていることから発案した、羊のキャラクターを描いており、本書籍に彩りを添えています。

推薦文

著者と交流が長く、挿絵を担当していただいた、建築家の高橋幸子氏より本書籍の推薦文をいただきました。

型にはまらず切れ者の羊院長。

だけど、あれれ意外な一面が。

データや引用を交え、知的筆致で綴られる彼の随筆は、持ち前のユーモアが加わって

ほろ苦い郷愁や新しい好奇心、温かな笑いなど素敵な余韻を読者に届けます。

羊院長が綴る、ちょっと可愛いい日常を覗いてみませんか。

目次

はじめに

＜第一章　外科医の余生＞
愛しのイスタンブール
還暦の迷える子羊
自分の災害
マーフィーの法則の検証
方向音痴
ゴルフ上手の人は嫌い
二つの卒業旅行
肥満の功罪
「日の丸」をもう一度
「お墓参り教」
女と煙草
柳井への惜別
旅の恥かき
グルメ修行
日本人のユーモア
ブラジルの「伯父さん」
父の甲子園
僥倖に恵まれて
「下戸」に愛の手を
「恥ずかしさ」を考える
人が言葉を失う時
「お尻ペンペン教育」
イギリス人が好き
やはり拙筆は恥ずかしい
怯むな！
君は松井秀喜を知っているか
下手な演技
交通事故起こす人、遭う人
脱走の報い
くさいものに蓋
受験と「集中力」
青空の下で走る
睡眠時間の推移
女性が家庭と世界を救う

＜第二章　院長室から＞
医師国家試験考
「病腎移植」と学会
卒業式と袴
医療ガラパゴス国の終焉
無帽の時代
バスの来ないバス停
外科医の敗戦
名医の変遷
広島の女性のみなさんへ
コロナ雑感
コロナとゴリラ
結核とコロナ

おわりに

著者プロフィール

福田康彦

医療法人社団八千代会メリィホスピタル院長、八千代会医療統括管理者。
広島県広島市在住。1943年柳井市生まれ。

1968年、広島大学医学部卒業後、広島大学医学部第二外科教室入局。臓器移植創成期に腎臓移植・肝臓移植の臨床、移植免疫の研究に没頭、医学博士、助教授。
1996年、県立広島病院入職、腎臓移植200例を達成、透析医療、消化器外科、救急医療などに多忙を極める、一般外科部長、腎臓総合医療センター長、副院長。2009年定年退職。
2009年、広島県厚生連JA広島総合病院院長就任、県下初の地域救急救命センターを設立、市民公開講座、病院ポスター展開催、日赤看護大学との協定など地域との連携に尽力、佐伯地区医師会理事兼任。
2012年、医療法人社団たかし会尾鍋外科病院院長、理事長。呼吸器装着患者、重度透析患者の治療に尽力。
2021年より現職、慢性期医療の新しい“慢性期総合病院”の理念の元奮闘中。

社会活動：広島大学医学部客員教授、広島県国保診療報酬審査委員、ひろしまドナーバンク評議員、社会福祉法人もみじ福祉会理事、広島西ロータリクラブ会員、広島ペンクラブ会員
著書：『腎移植の知識』（1994）、『新輸血学』（1993，共著）『HLAハンドブック』（1987、共著）他多数

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