「免疫」と「ノマド」
若いころ、病院がとにかく苦手でした。
注射も怖いですし、そもそも血を見るのも苦手。
「先生の診断」という神の名のもとに、
じぶんにはわからない「命令」が下され「薬」を買わされる。
「薬」が切れた後、再訪したほうがいいのかどうかもよくわからない。
訪れた病院で「これは大したことないよ」などと言われるとどうしよう・・・
「この病気は、うちの病院じゃぁないですねぇ」と聞くのが怖い・・・
どんどんと不安が広がって、病院に行けない・・という感じ。
だから、なるべく病院に行くのを避けていた頃がありました。
そうすると、風邪などひいても、なかなか治らない。
当時は煙草も吸っていたから、余計に治癒に時間がかかり
2週間ぐらいは風邪をひきずっていたかな・・・。
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ところが、20代の半ばに、骨折で入院するという事態が起こりました。
3ヵ月程度、ずっと「病院」にいて、しかも苦手な注射や点滴を毎日受ける・・・。
血も、病院特有の消毒の臭いも、診察の緊張感も
もはや特別なものではなくて、だんだんと「毎日」に変わっていく・・・。
その結果、退院したころには、すっかり「病院嫌い」が消えてしまいました。
そう、病院に対する「免疫」がついたのです。
ちょっと調子がおかしいな?と思ったら、何も気にせずに速攻で病院へ。
風邪も、ひきはじめの「徴候」の段階で直しちゃうし
もし風邪になったとしても、点滴や注射もウェルカム(笑)
そうやって、病院に通うことで、お医者さんとの話し方のコツもわかってきたし
じぶんの身体の特徴・・・「こんなときに病気になりやすい」も教えてもらえたりもしました。
「入院」という偶然のトラブルが、ぼくに「病院への免疫」をつけてくれたのです。
そういう意味で、いろいろな経験って、やっぱり重要だなと思います。
それも、じぶんで望んだわけではない経験ほど、後から役立つことも多いものです。
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ぼくが「ノマド」的なスタイルをえらぶことを真剣に悩んだ約1年。
「ノマド」に関する本をたくさん読みました。
それらの本で、「ノマド」に関する問題としてよく出てくる事例が
若い方が、会社での壁にぶつかって「ノマド」を選ぶ・・・というケース。
今の仕事が合わないから、上司が苦手だから、やりたいことと違うから・・・
そういう理由で「ノマド」を選ぶことの危険性が書いてあるものが多くありました。
若いうちはまだまだ「免疫」のついている範囲が少ないと思うんですよね。
でも、仕事で無理をしようとすると、いくつかの分野は「努力なしでもできる」とか
あるいは「解決にちかづける相談相手を知っている」という手持ちのカードは重要。
そういう意味では、「ノマド」や「独立」を考えている若い方は
じぶんの「免疫」の幅が
社会のどの範囲まで広がっているか・・を意識したほうがいいと思います。
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さて、そんなぼくが今あたらしく試練を受けている「免疫」分野は、「お金」です(笑)
二十数年前に「経理」をしていたので、
多少は「免疫」があるものとは思っていましたが、ところがどっこい!
比較的規模のある会社の経理だったので、
銀行に直接行って手続きしたり記帳したりという経験は皆無。
じぶんの通帳の記帳をしたのも10年ぶり・・という超免疫のなさ(笑)
それでも2ヵ月の間に、資産やローン、そして保険のすべてを
専門家の方にも教えていただきながら
すべて見直し、事業ができるような流れを勉強してきました。
まだまだ、最初の確定申告をするまでは勉強と悩みの連続でしょうが、
「免疫」をつけてがんばっていきたいと思います!
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