「第3のエコカー」って?
いろいろな新語が生まれる現代。時にはそれをきちんと検証してみようとおもいます。
今回は「第3のエコカー」。
ダイハツがCMで使い、あっという間に広まった感のある、このコトバですが
では、実際にどういう意味かというと、案外知られていません。
ダイハツ・ミライースのサイトで確かめると
「ハイブリッド車でも電気自動車でもない第3のエコカー」とあります。
つまり、
第1のエコカー・・・ハイブリッド車
第2のエコカー・・・電気自動車
・・・となるわけです。
では「第3のエコカー」は何かというと、
じつは曖昧なんです。というよりも正確に「第3のエコカー」と謳っているのは
ダイハツのミライースだけ。
そのミライースの特徴は・・・
・アイドリングストップ
・圧縮比を高めたエンジン
・効率の高いCVT
・空気抵抗や消費電力を減らす
・・などなど。
つまり「第3」と言いながらも、どれも既存の技術を改良した結果
普通のクルマが「エコカー」になった・・・ということなのです。
アイドリングストップをはじめとした、各種技術は国内外のメーカーが
ずっと前から取り組んでいますから、本当は決して「第3」ではないんですよ。
ここが、この単語の落とし穴^^
だから、類似技術を持つマツダのスカイアクティブやスズキや日産のサイトを見ても
「第3のエコカー」という表現はありません。
ちなみに、モチーフとなった「第3のビール」と比較してみましょう。
お酒の場合「酒税法」でジャンルが決められていますから、この「第3のビール」は
きちんと法律で定義されたものでもあるんです。
第1のビール・・・酒税法分類の「ビール」
第2のビール・・・酒税法分類の「発泡酒」※税率が安い発泡酒が売れてこの分類が生まれた。
第3のビール・・・上記2カテゴリ以外のビール風のお酒。種別としては「リキュール」や「その他の醸造酒(発泡性)」。
「第3のエコカー」は、こういう種別とは異なるので、考え方によっては
数多くの普通のガソリン車まで含まれてきてしまいますし、
欧州車のように違う技術アプローチもあったりしますから
かなり曖昧な表現だといえます。
結論としては、定義が曖昧な「第3のエコカー」は、
文章を書くときには、基本的には使わないか、
「いわゆる、『第3のエコカー』・・」と表記すべきとなりますね。
ちなみにダイハツのサイトには、ちゃんと「第3のエコカー」がMETA keywordsに入ってました^^
ダイハツは他にも「TNP(低燃費)」など
ネット検索をとても意識しているということがわかります。
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