しおまち書房は、広島で編集ディレクション・文章作成を行う小さな制作事務所です。
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「わーど絵」展覧会の推薦文を書かせていただきました。

くぼです。こんばんは。

皆さん「わーど絵」ってご存知ですか?
パソコンのワープロソフト「Word」で描くイラストの世界です。
とくに高齢者の方々のパソコン習熟用として考案されたものですが
その、みずみずしさや、デジタルなのに風情を感じさせるところ、
そしてどこにでもあるPCソフトで、絵に心得がなくても
気軽に作品がつくれることで、広島や大阪のテレビ局で
報道されている話題の新分野です。

この度、11月9日(金)より、東京で開催されるイベント向けの
リーフレットに、推薦文を書かせていただきました。



 

許可をいただきましたので、文章をこちらに転載します。

これを読んで「わーど絵」の世界に興味を持っていただけるとしたら
とてもうれしいです。
ぼくも会場に足を運ぶ予定です。

<以下、リーフレットより抜粋です>

●「わーど絵」の数だけ、幸せな日常があるのだと思います。

広島の中心部、教室の扉を開けると、壁一面にカレンダーが掲げられています。それは「わーど絵」生徒さんたちの作品です。春はモクレン、秋は菊など、季節の草花を繊細に表現されています。ある作品を見ておりますと、「これは80代の方(の作品)ですよ」と山内先生。聞けば、その方は、絵を学んだのも、パソコンを覚えたのも70代を超えてからとのこと。グラデーションが美しく、その季節にしかない空気感を漂わせます。

ぼくは長年、出版社で若いスタッフに、イラストレーターやフォトショップといった、デザインの世界で多く使われるソフトの指導に携わっていました。だから、最初に「ワープロソフトのWordで絵を描く」と聞いたときは、その価値があまり理解できずにいました。もちろん、「Word」が多くのご家庭に普及するソフトということもわかっていましたし、自分自身も事務書類作成で毎日使っているソフトではあったのですが。

ある日、「わーど絵体験会」に誘っていただきました。パソコンの前に座り、テキストと講義の通りに、図形を変形して、色をつけていきます。そこで「わーど絵」がシニアの方に支持される理由がわかりました。通常、絵というのは、デッサン(絵の設計と言った方がわかりやすいですね)から入ります。実際のところ、このデッサンが苦手という方も多いと思います。ところが「わーど絵」は、まず草花なら草花をつくります。そして、その草花をコピーして並べたり、少しずつ色を変えたりできます。だから難しさがない。そして、塗ってしまうと後戻りできないお絵かきソフトやフォトショップと違って、まるでパズルのように、図形や文字を組み合わせて、絵になってゆくし、間違えても修正もできる。無心にマウスを動かすシニアの方々の充実した表情も、その日の印象に残りました。

「わーど絵をはじめてから、孫や子どもと話すことが増えた」という声も聞きました。一台のパソコンを囲んで家族の輪が広がる光景が目に浮かびます。「手紙を書くことが楽しい」「描いてとせがまれる」など、「絵」だから生まれる幸せなコミュニケーションを思い浮かべました。このパンフレットに掲載された作品は、そんな日常の日々から生まれた愛に満ちた作品の一部です。どうか、たくさんの日常の幸せを感じてみてください。

【イベントの詳細】ワードグラフィック「わーど絵の世界 in 東京」開催

広島で誕生した「わーど絵」。お絵描きソフトとして使うのは、ほとんどのパソコンに備わっているワープロソフト「ワード」です。簡単に始める事ができ、絵も美しいので、高齢者がパソコンを使うきっかけになっています。

「わーど絵」の最高齢受講者が米寿を迎えた今年、東京での作品展を企画致しました。

季節の行事や花や鳥、和模様から風景画まで幅広く題材にしています。東京近辺にお住いの受講者の方の縁者や知人の方、広島まで来られるのが無理な皆様へ是非ご覧いただきたいと思う作品を集めました。

ご多忙の時期とは存じますが、高齢者の方だけでなく「Word」で「絵」を描く事、「Word」で描いた「絵」に関心をお持ちの皆様にもご来場賜り、感想などお聞かせいただければ幸いに存じます。

会 場:ギャラリーNIW(入場無料・予約不要)
(東京都文京区関口1-44-8)

大きな地図で見る

期 間:11月9日(金)~11月11日(日)
時 間:11:00~19:00(最終日は16:30迄)
展示品:ワープロソフトのワードで描いた絵

出展者:(年齢順)
中垣 濱枝 秋本 美代子 勝田 愛子 藏保 美都子 播磨 雅子 吉本 貞子(80代)
福田 満美子 平佐 寿美子 森 幸代 大島 由紀子 井上 良子 (70代)
温田 志都子 明田 万里子 桶谷 幸江 藤並 和代
(手法考案・指導) 山内 眞理子

問い合わせ先:ぱそこんわーく 山内 TEL:082-244-0019

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