【コラム】「旅の本」つくっています(2)
現在制作中の「旅をテーマとしたリトルプレス」について語っております。
ぼくは小学生の頃、「地図旅行クラブ」というものに入っていまして、
地図をもとにして立体模型をつくったり、
架空の「旅のしおり」をつくったりしていました。
時刻表を読むのだけはちょっと苦手だったので
(今のようにネットやアプリで検索なんてできない時代です)
そこは、他のメンバーに担当してもらって、
旅行の工程を組んで、それを小さな冊子にしていました。
行きたい場所を探し、その道筋を調べ、工程として組み上げる。
そんな作業を楽しんでいました。
それらは、クラブ活動としての空想旅行のプランでしたが
たしか、修学旅行向けにも「旅のしおり」を作った記憶があります。
じつは、今でも作業工程を組んだり、旅行の工程を組むのが好きですが
無意識に、その頃からやっていたんだと、今回の本の編集の過程でふと気づきました。
いろいろな要素を集めて、最適な順番に構成する。
それこそ、「編集」の本質に、その時触れたのかもしれません。
ぼくはいわゆるアーティスト気質はほとんどありません。
自分のことを話すよりも、人の話を聞くことが好きです。
人前で話すよりも、隅っこで縁の下を支えたいタイプです。
かつてソーシャルメディアで「アーティストを順番に紹介する」という
バトンっぽいのが回ってきたことがありますが
じぶんは「アーティストではないので」と断ったことさえあります。
デザインなどの制作物を手がける時も、
取材をして文章を書く場合も、
自分が思うテーマや想いを相手に当てはめることはほとんどなく
まずは、目的とされる「想い」が頭の中で描けるようになるまでお話しを聞いたり、
実際の現場を見に行ったり、足りない知識を学んだりします。
依頼いただく目的の、本質をどう構成すればよいかを考えます。
自費出版などの出版物の制作も、自分の色を出さず
黒子として最大限に依頼者の気持ちを理解することが大切な仕事です。
つまり、人の「気持ち」をカタチにする、黒子であり、触媒であり、
ある意味でイタコでありたいとさえ思っています。
そんなぼくが本をつくるわけですから、
「旅の本」についても、自分の想いよりも先に
これまでに出合った様々な方の作品やお話しからの感動がありました。
自分でも数ページは書いていますが、
それでもあくまでも脇役だと思っています。
色々な方々の「旅」への想いを本にする。
そうすることで、幅広い方にテーマが届いてほしい。
そういう気持ちが原動力となっています。
どこまで、それが伝わるか・・・。
さて、ようやくですが本のタイトルを発表します。
前回も書いたように、旅好きな方も、旅に行けない方も、
ちょっとしたティータイムに、パラパラとページをめくって
数分間の空想の旅にひたってもらいたい。
そんな想いをこめて、直球ですけれど、こんなタイトルにしました。
めぐる たび めくる「ティータイム旅手帖」と読みます。
いくつもの候補の中から、
地方色を敢えて入れないタイトルを選びました。
現在、編集作業も佳境に入りました。
また後日、この本について書いて行きたいと思います。
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